今読んでる本がきっと今年中に終わらないので、ちょっと早いけどここで区切っちゃいます。
::償いの椅子 沢木冬吾
かつて犯罪集団の一員だった主人公が、殺された仲間のために復讐に燃える話?(疑問形)
主人公は平気で人を殺めたりするんだけども、妙にストイックで、女子供にもてちゃってたりして、もしも新宿鮫が犯罪者だったら…みたいな野郎だなと思いました。
ずばりあんまり好きじゃないってことだよHAHAHA!
::まひるの月をおいかけて 恩田陸
主人公(妙齢のばついち女性)には母親が違う兄がいるんですが、その兄さんが失踪してしまうんですよ。
で、成り行きで兄さんの恋人と一緒に、兄さんを探す旅に出る話です。
読み進めるうちに、登場人物を「ああこの人はこういう人なんだ」と認識していくじゃないですか。それが二転三転覆されるので、もう何が本当なのかわからなくなっていきます。
人物のイメージが定着しない掴みどころの無い感じと、旅をする奈良・飛鳥方面のちょっと神秘的な雰囲気が合わさって、どこか非日常的でタイトルの通りまひるの月のような芒洋としたお話でした。
でも結末にがっかりした…
兄さん!それはないんじゃないの!
::最後の息子 吉田修一
短編(文庫に3話くらいは中編?)集です。
オカマと同棲してみたり、珍妙な家を建てて長崎のガウディと呼ばれてみたり、高校の水泳部で青春してみたり、3人3様の若気の至りという感じです。
しかしわかって買ったとはいえ、何でこんなにホモの話なのかしら。
著者を勘繰っていいのかしら。
::春、バーニーズで 吉田修一
上記の、オカマと同棲してたダメ男のその後の話です。
昔オカマバーのママのヒモだったダメな男子も、今は普通に嫁もいて平凡な会社員をしているわけですよ。
そしてある日新宿のバーニーズで再会を果たしてしまうんですが、ちょっと切ない感じが素敵な話でした。
そんでやっぱりこのダメ男が魅力的なんですよね。
またある日は車で会社に向かっていたはずが、ふいに首都高で車線変更して東北道へ車を走らせてしまったり、こういう所がダメ男のダメたる所以でもあり魅力的なとこなんじゃないですかね。どうですかね。
どうでもいいですけど私も毎朝通勤途中に、このまま会社に行かないで新幹線に乗って…とか妄想している己のにやけ顔が地下鉄の窓に映って心底嫌気がさしてます。
実際は後の事考えちゃってできないですけど。
かと思うと、休みの日に遊びに行くはずが無意識に通勤で使ってる電車に乗ってて、待ち合わせに遅刻した事が数度ありますよ。習慣て怖い。それより自分のバカさ加減が怖い。
結局今年は69冊読みました!
また来年1から頑張るよ!