お勧めしてもらった中上健次が、軒並み品切れでショッキング!
―十九歳のジェイコブ 中上健次
私の本の感想はダメ男の話ばっかりな気がするんですけど、これも見事なダメ男の話です。
なんかいるじゃないですか、ほんっとどうしようもないんだけどもてる男が。
そんなもてもてジェイコブ(日本人ですよ)は、男もいけるクチなのが頼もしい限りです。
ジャズ喫茶のバーテン(受)や、ええとこの坊で女嫌いのユキちゃん(受)に狙われて、でもさらりと流しているのはもしやジェイコブも受けだからでは…!攻めだと思ってたんだけどな…ブツブツ…。
―岬 中上健次
表題作他を含む短編集です。
どれも家族の話なんですが、腹違いの兄弟や、血のつながっていない母親など、ちょっと微妙な関係を描いたお話ばかり集まっています。
家族の「血」というものが、暖かくていいなあと思う反面、煩わしいというか逃げられないというか、なんというか…ちょっと怖い。そんな感じです。
―ニッポンの狩猟期 盛田隆二
久々に気が滅入りましたよ!
架空の新宿が舞台なんですけど、新宿公園や新宿駅はストリートチルドレンで溢れかえっていて、歌舞伎町は外国人に占領され、治安はめちゃくちゃでそりゃもうひどい有様なんですよ。(あながち架空でもないのか…)
そんな新宿でどうにか生きていく子供達が主人公なんですが、かなり残酷で読むのがつらかったです。でも気になるから、というより最後に救われて欲しいという思いで読んだんですけど、救われないからまじで!
強いて言うなら、こんな殺伐とした状況になっても、人に優しくできる人はいるもんだなってのが救いかな。
世界のどこかには、こんな境遇に身を置かれている子供達もいるんだろうか…と思うと、鼻ほじりながらドーナツ食べてる場合じゃないなと思うわけであります。
現在15/100冊
今年は4月23日を皮切りに、ありしゅがあせんせいの新刊ラッシュが始まるんだよ~。
ほんとかな…。
>BONさま
安心してくれたまえ。流れは温泉に向かってるから。ひょっとして海かも?
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