::陰陽師 天鼓ノ巻 夢枕獏
蝉丸殿も隅に置けぬではないの。
鬼に憑かれながらなんという余裕の振る舞い。
若い頃の見事な男ぶりも読んでみたいものです。
しかしせいめいはまた博雅に恥ずかしい事言っちゃってるよ。
蝉丸殿はいつもさぞ居心地悪かろうにね。
::竜の柩(4)約束の地編 高橋克彦
(3)で紀元前2500年頃のシュメールへタイムスリップしたご一行が、シュメールの神へ未来を教えることの交換条件として、UFOで縄文時代の日本へ連れてってもらうんです。そこで黄泉の国のイザナミとご対面したりすったもんだあるわけですが、なんとか十和田でタイムマシンを発見することができ、帰還への可能性を見出します。
ただ未来を教えると言っても、歴史を変えてしまったら、自分達が生まれることもないかもしれないわけですから、大きな流れを変えることのないように、非常に奥歯に物が挟まった感じなんですわ。その辺うまくおさまるように敵方のスサノオと交渉しちゃったりするわけです。
もうイザナミとかスサノオとか平気で出てくるんだからほんと…
::竜の柩(5)心霊日本編
十和田でタイムマシンに乗り込んだご一行ですが、神様の設定ミスで(そんな…)大正時代にやってきてしまいました…
まだ若かりし宮澤賢治とか江戸川乱歩とか出てきて、いい加減スターを詰め込み過ぎなんじゃと思いますが、そんな瑣末なことにこだわっている場合じゃない感じです。完全に勢いに巻かれます。
今までの神話の神々とは少し離れて、霊魂とか予知、予言なんかがテーマになっていきます。
::竜の柩(6)交霊英国編
自分達が元の世界へ戻るには、死んだ仲間の霊魂を呼び出して、シュメールの神にタイムマシンの設定が誤っていたことを伝えてもらわなければ!ということになったご一行は、交霊術のさかんな英国へ行くことに!
今度はUFOなんてないので地道に船旅です。
ここでもコナンドイルとか出てきて…
そしてなんとかシュメールの神へ事情が伝わったものの、今度はタイムパラドックスとの戦いですよ。
あまりに自然にお化けと会話してるもんだから、霊魂受けもありかなと新境地開拓です。色々便利そうだし!霊魂!
ようやく戻れたのかなといった最後でしたが、まだまだ油断できない風だったので、今度は2100年辺りの未来にでも行っちゃって欲しいです。かつひこ先生私続き待ってるから!
::書斎からの空飛ぶ円盤 高橋克彦
オカルトネタ満載エッセイです。
竜の柩と関係あるような話が多く、非常に面白かったです。
古事記に出てくる天孫系の神(牛)と国津神(竜)の対立についての考察は、それだけで1冊書いて欲しいなってくらい興味深いです。(それが竜の柩なんでしょうけど)
あ、牛の神も竜の神も、かつひこ先生は宇宙人とお考えなのです。
今まで神社ってそれほど惹かれなかったんですけど、こういうの読むと気になっちゃうよー。ご祭神とかさー。
ところで神様が宇宙人だったのなら、どうして私達の前に姿を見せなくなってしまったんでしょうね。ってのがもう一つ気になるところです。
現在 16/100冊
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