◆誘拐の果実(上)(下) 真保裕一
社会派サスペンス風刑事モノ。
誘拐や株事件が絡んでくるので、私が読んでいた今までのものとは趣を異にして、強行班や捜査二課のお兄さん達が出張っています。
捜査一課が事件ありき(つまりは人が死んじゃったり)で動き出すのに比べて、二課の進行形の緊張感みたいなのははらはらしますね。
ところで絶対二課は一課よりめがね率高いと思うんですがどうですか。
いや別に今回の登場人物たちはめがねじゃなかったですけど…
◆見仏記~仏友編~ いとうせいこう・みうらじゅん
本人達も自虐的に楽しんでいるようですが、どう見てもホモの二人旅です。
そもそも前回は編集が同行していましたが、今回は誰にも秘密の二人旅。
「おれ誰にも言ってないよいとうさん」
そんなみうらじゅんの一言で旅が始まります。
同行二人、お釈迦様といつも一緒だよという言葉があるそうですが、この二人を前にしたらお釈迦様も入る隙あるめえ!
旅館では布団を重ね敷きされて悲鳴をあげたり、また違う日のホテルでは「夜景のきれいなツインをお取りしました」と言われて赤面したり。
食事中焼き魚の横に干し杏をみつけたせいこう。
い:「あ、おれ杏好きなの」
み:「じゃあおれのあげるね」
口調がかわいいだろお前ら!スライドショーやってる時と違うだろ!
温泉に入ろうと髪をポニーテルにしたじゅん。
い:「みうらさんそれはだめだよ」(うろたえながら)
み:「そっかかわいくしてる場合じゃないね」
さらにお寺で「手ぇつないじゃおっか」とか盛り上がっちゃう二人。
ちょっと、今お前らほんとに流されそうになってない?
京の都のしっとりした風情に流されそうになった瞬間、修学旅行中の学生さんに声をかけられ動揺を隠せない様子です。さらに「二人っきりなんですか?」と学生さんの厳しい尋問が続きます。
今手つながないどいて良かった!ばれちゃうよ!と、いつの間にか私も二人の秘密の恋を応援する優しい気持に。
平日+男二人=ホモの図式に、仏像を流行らせる前に二人旅を流行らせなきゃ肩身が狭いと口を揃えるじゅんとせいこうですが、私はふとヒムアリを思ったわけです。
アリスが電車の中吊広告を見て「蟹食べたい」とおねだりすれば、「蟹なら北陸だな」と即効スケジュール帳を取り出して仕事の調整を始める火村先生。そこになんら恥じ入る様子はありません。
最近ヒムアリを憎々しく感じる事が増えてきました。あんたたちホモの醍醐味忍ぶ恋みたいなの忘れてない?私はひっそり息ずくじゅんとせいこうの淡い恋を応援するよ!
ていうかなんで私はこんな熱くなってるわけ!
現在29/100冊
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