◆作家の手紙
36人の作家が書いた、色んなシチュエーションの手紙を集めたものです。
「中元に近江牛の味噌漬けを届けてくれる、亡父の友人に、それが毎年、腐っているのだと思いきって教える手紙」とか、なんじゃそら?な設定が多くてとても面白いです。
私はありしゅが先生目的で読んだのですが、先生の手紙は「友人に貸した1万円を返してもらうための手紙」でした。
感想はといいますと、まんま作家ありすでした。
一瞬うまく催促しているように思えますが、その実大変いやらしい言い方になっているあたりがものすごくありすです。
ありしゅがあ先生自身はもっとスマートに催促できるはず。これは狙ってありすにしてるはず。というのは穿ち過ぎでしょうか。
ちなみに催促の相手はひむらじゃないよ!
それと、一つとてもときめいた手紙がありました。
「読者から交際を申し込まれたが、事情があり、それを断る手紙」です。
鳴かず飛ばずの作家(くたびれた四十男)の元に、中学2年の男の子からファンレターが届きます。作家は嬉しく思って返事を書いて、それがきっかけでメル友になるわけです。5年の月日が過ぎ、男の子は高校を卒業して進学のため上京してきました。そして「ずっとずっと好きでした」と、先生に思いの丈をぶつけるのです。作家は「君の気持ちにはこたえられない」と、手紙を綴るわけですよ。いい話じゃありませんか!
そしてその手紙の最後は、「残酷なようだけど、君に素敵な彼氏ができることを祈ってる」と括られるわけですよ。私も祈ってる…!と思わずにはいられない…いい話じゃありませんか!
きっと便箋にしたら3枚にも満たない手紙だけれど、下手なBLよりドラマチックだなあと思いました。
この人の本を読んでみたくなりました。盛田隆二という作家さんです。
◆失われた愛をもとめて 吉井和哉
自伝なんですけど、何この題!!!!!
それはさておき、ひとっところに居れない部類の人間の中では、かなり誠実で優しいんじゃないかと思いました。
だってえがみんとか絶対もっとひどい男だと思うよ!(二次元の人と比べるのもなんですが)
あと太っても必ず痩せられるのがすごいと思う。ほんとすごい。
◆悪霊(上) ドストエフスキー
りきゃこふさん!読んでるよ!
ろしあ物に一家言をお持ちの我が師りかこふさんが、登場人物総ほも系BL(18禁)とおっしゃるので、食いつきました。
どすとえふすきーなんて、私ってこんな難しいの読んでんのよ的な年頃に(平たく言うと中2病か)手を出した罪と罰を読んだきりでしたが、すごく面白いじゃないですか!
上巻を読み終えた時点では、にこらいは攻めです。さど侯爵もにこらいの前では兜を脱ぐと、すこぶる評判らしいですぜ。でもツァーリとしてMっ子の相手をするというよりは、破壊型というか自滅型というかなんかうまく言えないけどそんな感じ…。
私の一番のもえっこはステパンです。かわいすぎるだろお前!語り手の”私”もむっつりすけべぽくていいよね。
下巻を読んだら色々しつこく吐き出したいと思います。
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