忍者ブログ

考えないで感じろ!

ここは主に友人にメールしても返事がこない類の話を吐き出す場所です

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

5月後半に読んだ本

::壁抜け男の謎     有栖川有栖

ごちゃまぜ短編集です。
なんかクイズみたいなのばっかだな~と思ったら、どおりで新聞に掲載された懸賞つき犯人当て小説だったようです。ロジックがどうこうとかどうでもいい派なのであんまり面白くなかった…。先生の推理小説はドラマチックでロマンチックでエロチックでセンチメンタルなところが好きなんですけど、この短編集や女王国読んで思ったのが、この頃はそういう要素を意図的に省こうとしてるのかなあと。
でもラストを飾る「恋人」という話は、なんとかつて「エロティック12幻想」という官能小説アンソロジーに掲載されたもので、私は先生の(ってわけじゃないだろうけど)変態性欲にしびれたのであります。
さすが先生すごい!!!!!!!!!と大絶賛だった私に比べて、友達は「絶対だめ…絶対」という反応でした。エロって難しい!


現在21/100冊
PR

5月前半に読んだ本

◇風が強く吹いている     三浦しをん

10人ぼっち(しかも8人は未経験者)の駅伝部が、箱根駅伝に挑戦するという絵空事のようなお話です。
三浦先生で、男10人共同生活ときたら、総ホモ系だろ?と血圧も上がるというものですが、意外とさらっとしてたような…気のせいか?
このさらっと感は、多分私の好きなタイプの受けがいなかったんだと思います。
でも強いて言うなら、いつも口喧嘩というかいちゃついている、二浪一ダブリで事業興しちゃってるちょっとだらしないダーリン系×司法試験突破済めがねっ子カプかなあ。
あとライバル校のキャプテンの漢ぶりが素敵でした。私が受けなら「主将、僕が区間賞を取ったら抱いてください」って言うね絶対!


◇ミノタウロス     佐藤亜紀

第一次大戦中のロシアのお話です。
主人公である地主のおぼっちゃんが、革命や戦争に巻き込まれて(ってほど受動的でもないけれど)、どんどん人でなしになってゆく様が最高です。
ていうかどいつもこいつもいかれてて最高。
佐藤せんせいの書く男の人は、まともな人がいないけれど、圧倒される輝きを放っていると思います。
そして主人公の生涯を感じられるというか、まるで共に過ごしているかのようにリアルで、ただただ感心するばかりなのです。


現在20/100冊

4月後半に読んだ本

::まほろ駅前多田便利軒     三浦しをん

ちょっとこれは久々にもえっ子登場ですよ。
便利屋を営む多田の事務所兼自宅に、高校の同級生が転がり込んで…メンズラブ!
便利屋さんのお仕事という面から見ると、危ない事に首突っ込んでる割に事なきを得ているので、心臓には優しいけれど少し物足りないですかね。もっと痛い目に遭った方が二人の絆が深まると思うと残念ですよ。
そんでもって転がり込む方の春彦が、私のすごい好きなタイプの受けです。
可哀相なトラウマ持ちのにおいがぷんぷんするから、周りの人は腫れ物に触るように接するし、変人だからはらはらするし、でも他人の心配をよそに本人はひょうひょうと軽やかに生きているというか。おまけに健気ないい子なんです。そうそう私の分類ではシドと同じタイプです。
対して転がり込まれる方の多田は、いかにもなノンケ攻め野郎です。
春彦→多田な感じで、私の脳内では切ない事になってます。



::仏果を得ず     三浦しをん

ただ今三浦先生祭ですが、こちらは文楽の世界が舞台で、若手の太夫が主人公のお話です。
太夫と三味線の濃密な関係にじわりと汗ばみましたが、主人公とその相方はどうも攻め同士に思えます。
しかも主人公の師匠である太夫と、相三味線の二人は受け同士に思えて…
そんなこんなで一番怪しいのは、人形遣いの師弟だよね!!!!!
うーん、しゃべれどもしゃべれどもに似た感じ?



現在18/100冊

4月前半に読んだ本

―白いへび眠る島     三浦しをん

登場人物総カップル系BLです。

主人公のさとしは、余所者を寄せ付けない排他的な島(島民の感じは悪くないけど結果的に)の出身ですが、島を出て本土の高校に通う受けっ子です。
この島は、白蛇様を祀る神社が畏れられていたり、化け物のようなものが出るという言い伝えがあったり、オカルティックな風習が色々あるんですよ。中でも極めつけは、年の近い長男同士が義兄弟の契りを交わす”持念兄弟”という素敵な慣わしで、さとしにも島で漁師をしている光一という漢らしい兄貴がいるのです。
そんなさとしがお盆に帰省した折、ちょうど13年に一度の大祭と重なって、不可思議な事件が起こるというお話です。

大体、持念兄弟とか言ってる時点でもうね…衆道くさい事この上ないです。生まれた時からの許婚って感じですよね。それでも光市とさとしは年も一緒だし、持念兄弟じゃなくたってお前ら付き合っちゃうよね?って感じなんですけど、20歳と5歳の持念兄弟がいるんですよ!完全に子守の域なんですけど、それにしちゃあいつもべったり一緒なの。つい33歳と18歳になった時の妄想をしてしまいますハァハァ。
そして私の一番のもえっ子は、神社の次男坊のアラタ君です。非社交的で冷たいようだけれど、実は優しくて健気ないい子なんです。私はこういう誤解されやすい受けが、懐の大きいひょうひょうとした攻めと一緒にいる事によって、周囲と打ち解けてゆくベタな展開が好きなんですが、アラタ君にもかっこいい攻めがいてくれて本当に良かったと思います。しかもやや主従関係で、あらたがご主人様なところがまたいいんですよ。
でも、さとしは島から出て行ってしまいそうだし、あらたと攻めもずっと一緒にはいられない、ちょっと切ないラストなのであります。

感想長い?
つうかよー、あらたの話を表紙がキラキラしたほんまもんのBLで読みたいYO!帯外したら尻丸出しっていう恥ずかしい表紙でYO!


現在16/100冊

3月後半に読んだ本

お勧めしてもらった中上健次が、軒並み品切れでショッキング!

―十九歳のジェイコブ     中上健次

私の本の感想はダメ男の話ばっかりな気がするんですけど、これも見事なダメ男の話です。
なんかいるじゃないですか、ほんっとどうしようもないんだけどもてる男が。
そんなもてもてジェイコブ(日本人ですよ)は、男もいけるクチなのが頼もしい限りです。
ジャズ喫茶のバーテン(受)や、ええとこの坊で女嫌いのユキちゃん(受)に狙われて、でもさらりと流しているのはもしやジェイコブも受けだからでは…!攻めだと思ってたんだけどな…ブツブツ…。


―岬     中上健次

表題作他を含む短編集です。
どれも家族の話なんですが、腹違いの兄弟や、血のつながっていない母親など、ちょっと微妙な関係を描いたお話ばかり集まっています。
家族の「血」というものが、暖かくていいなあと思う反面、煩わしいというか逃げられないというか、なんというか…ちょっと怖い。そんな感じです。


―ニッポンの狩猟期     盛田隆二

久々に気が滅入りましたよ!
架空の新宿が舞台なんですけど、新宿公園や新宿駅はストリートチルドレンで溢れかえっていて、歌舞伎町は外国人に占領され、治安はめちゃくちゃでそりゃもうひどい有様なんですよ。(あながち架空でもないのか…)
そんな新宿でどうにか生きていく子供達が主人公なんですが、かなり残酷で読むのがつらかったです。でも気になるから、というより最後に救われて欲しいという思いで読んだんですけど、救われないからまじで!
強いて言うなら、こんな殺伐とした状況になっても、人に優しくできる人はいるもんだなってのが救いかな。
世界のどこかには、こんな境遇に身を置かれている子供達もいるんだろうか…と思うと、鼻ほじりながらドーナツ食べてる場合じゃないなと思うわけであります。


現在15/100冊


今年は4月23日を皮切りに、ありしゅがあせんせいの新刊ラッシュが始まるんだよ~。
ほんとかな…。

CALENDAR

02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

SEARCH

MAIL FORM

PROFILE

HN:
エマイカ
性別:
女性
趣味:
ハイキング
自己紹介:
年間読書100冊への道
戦績 4敗
07年●69冊
08年●58冊
09年●65冊
10年●98冊
今年はどうしたものか…

NINJA TOOLS

Copyright © 考えないで感じろ! : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]